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Age of Sail
Age of Sail乗組員 / 階級 / 士官の階級
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士官の階級

 当サイトでは王国海軍士官の階級について海洋冒険小説で使われる階級名称とは異なり一般的な軍隊における階級名称を使用しています。何故かというと木造帆走軍艦時代の王国海軍の英文資料に触れる機会が増えるに従い海洋冒険小説で使われる階級名称に疑問を持つようになったからです。

 理由は階級と職位が混同されている。もうひとつは英国陸軍との関係です。もちろん、当時の階級をそのまま現代の一般的な階級呼称に当てはめること自体に無理があります。しかし、海洋冒険小説翻訳者の造語がそのまま受け入れられるかというと疑問を感じています。なのであえて当サイトでは現代に見られる一般的な階級呼称を使用しています。
確かに当時の王国海軍では士官の階級は、現在一般的に見られるような整然とした階級とは異なっていました。そのため海洋冒険小説の翻訳者による造語が作られ、読者はそれをほぼ無条件に受け入れています。
 しかし王国海軍も軍隊であるわけですから、英国陸軍との関係についても考えてみないといけません。

 軍隊というのはどちらの階級が上位なのか、同じ階級ならどちらの先任順位が上かということを常に考えています。これは軍隊が階級社会でる以上必然的なものです。ここで海軍と陸軍という同じ軍隊であるが、異なる組織と階級を持つ組織の関係を考える必要があります。例えば海軍と陸軍の協同作戦時の指揮権は? 海軍と陸軍の士官の集まる会食の時の席次は? これらは相当する階級についてはっきりと定められていないと、常にどっちが上位の階級かでもめることとなります。同じ階級なら先任順位で決まります。
 英国陸軍は当時すでに現代に見られる階級と同じ構成になっていました。英国陸軍の各階級に相当する王国海軍の各階級について、海洋冒険小説で使われている造語で最初考えたのですが、どうしても辻褄が合わないところがでてきました。例えば海尉艦長(Commander)です。英国陸軍でしたら中佐(Lieutenant-Colonel )であると考えてしまいがちですし、そう書かれている日本語の関係書籍も有ります。では英国陸軍の少佐(Major)は、海尉(Lieutenant)でしょうか、それとも王国海軍には相当する階級は存在しない? 3年以上の先任と3年未満に分かれており制服の異なる正規艦長(Captain)はどうでしょう、英国陸軍の大佐(Colonel)でよいのでしょうか?

 CaptainとCommanderについて海洋冒険小説の愛読者の方はおかしいといわれると思います。しかしCaptainについては海軍本部による規則書「REGULATIONS AND INSTRUCTIONS RELATING TO HIS MAJESTY'S AT SEA」の追加規則に以下の記載が有ります

Captain who have taken post three years, and by His Majesty's regulation rank as colonels
All other post captains, who by the said regulation rank as lieutenant colonels
職位3年を過ぎたCaptainは、国王陛下の規則における階級は大佐(colonel)である
その他全てのPost Captainは規則における階級は中佐(lieutenant colonel)である

 CommanderについてはUniversal Dictionary of Marine(1780年版)にはっきりとrank as major(階級は少佐)と書かれています。

 そこで王国海軍、英国陸軍の士官の士官の階級比較表を作って見ました。


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最終更新: 2012-03-10 (土) 21:27:47 (JST) (4433d) by ゲスト
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